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SPECIALIZATION

オートファジー✕糖尿病

Diabetes and Autophagy

オートファジーと糖尿病

糖尿病とは?

糖尿病は、血中の糖分(血糖値)を下げてくれるホルモン、インスリンの分泌不足や作用不全によって血糖値が慢性的に高くなる代謝性疾患です。主に1型糖尿病(インスリン分泌の欠如)と2型糖尿病(インスリンの作用不全)の2種類があり、1型は自己免疫反応による膵β細胞の破壊、2型は肥満や運動不足、遺伝的要因が原因とされます。症状には多飲多尿、疲労感、体重減少などがありますが、初期は無症状の場合も多いです。治療は、食事療法、運動療法、薬物療法、インスリン注射などで行われます。適切な管理を怠ると、網膜症、腎症、神経障害などの細小血管障害や心血管疾患といった合併症のリスクが高まりますが、治療と生活改善により健康な生活が可能です。

オートファジーがもたらす糖尿病への効果

オートファジーは、細胞内の不要な物質を分解し、細胞機能を維持する重要な仕組みです。オートファジーの活性化により、インスリンを分泌する膵β細胞の機能が改善され、インスリン分泌の回復が期待されています。また、インスリン作用不全の原因とされる肝臓、脂肪、筋肉に蓄積した不要物を分解し、インスリン感受性を回復させる可能性も指摘されています。さらに、糖尿病による網膜症、腎症、神経障害といった細小血管障害や、心血管疾患などの合併症に対する効果も期待されています。これらの多面的な作用を通じて、オートファジーは糖尿病の予防や改善に寄与する可能性が示唆されています。

今後の可能性

加齢によりオートファジーの機能は低下します。糖尿病は加齢とともに発症リスクが高まりますが、オートファジーの活性化により糖尿病の予防や改善が期待されるだけでなく、老化そのものを改善する効果にも注目が集まっています。

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私たちについて

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高橋利匡/Toshimasa Takahashi
M.D., Ph.D
トロント大学医学部招聘教授
医療法人社団 たかはしクリニック理事
大阪医科大医学部卒業後、総合内科医として従事。その後、糖尿病、老年病、消化器病など専門的な分野において日本、アメリカ、カナダで医学博士として研究に従事。2024年11月よりトロント大学医学部招聘教授として勤務。

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